おれは思い出していた。
母がおれを、家族をずっと愛してくれていたことを。
母はもうこの上なくいつでもおれたちを愛してくれていた。
そういう母だった。

愛はなかったのではなく、毎日ずっと存在していた。
ずっとずっと愛されていた。
それなのに、おれはずっとそれを感じようとしてこなかった。
何かがおれが母の愛を感じることを止めていた。

その何かについてはまた改めて書きたいけれど、今になっておれはやっと母がずっと長い間与えてくれていた愛情を感じだした。
それはずっともらってきた母の永遠の愛だった。

生まれた時からおれはじつは母の愛情に恵まれていた。
本当に最高の母だった。
それはもう言葉に表わせないくらいありがたいことだった。
そのことにやっと気づいたのだ。

そして母にずっと愛されてきたことを自分の内側で再び一つ一つ思い出していく度に、胸の辺りがどんどんあつくなっていき、涙が溢れそうになっていった。

きっと健全に成長してきた人間なら子供時代にとっくに終えている過程を、おれは今やりだしている。
おれの中の一部はきっとずっと成長してこなかった。
きっとまだ健全に成長してきた人間の5、6歳くらいのレベルかもしれない。
でも、おれは自分の中に成長してこれなかった部分を正直に認め、受け入れようと思う。

自分の中に成長していない部分があるのに、それを認めようとしないでいるうちは絶対に変われないからだ。