実は、父も、その子供時代同じような家庭環境で育っていたアダルトチルドレンだった。

父にも、おそらく自尊心、自己愛に欠けていたところがあったのだと思う。
自分の劣等感をアルコールで埋めようとし、さらに、家族に自分の鬱憤をぶつけることで、それを晴らそうとしていた。

つまり、父はその幼児期に一番欲しかったはずの両親からの愛情を受けられなかったために、子供時代やはり安心して子供らしく振る舞うことができなかったのだ。

それを大人になってから、子供のように感情の赴くまま身勝手に振る舞い、それを家族は受け入れていたのだ。

父の子供時代も、その父親が、毎日のように酒を飲んで荒れては、家中のものを外に放り投げては破壊していたという。
子供時代の父も、子供らしくはいられない、絶えず脅かされるような環境の中で育ったのだ。

父の深いところにあった劣等感は、自分自身に対する低い自己評価、すなわちネガティブなセルフイメージによるものだった。

ネガティブなセルフイメージというものも、やはり間違った思い込み、認知の歪みだ。

そして、父とおれのように、さらにこういう間違った思い込みによる悲劇が、世代間で受け継がれていくように見える。
これが世代間連鎖というものだ。

この社会では何と多いことだろう。